ページ

2018/02/26

ブルドッグ・カクテル誕生のバー「マイクス・バー」


本日は鎌倉の小町商店街裏路地にあるソルティー・ドッグの塩無しのカクテルに"ブルドッグ"と名付けた榊原直哉(通称マイク)マスターのお店「Mike's Bar(マイクス・バー)」を紹介致します。

創業は1965年、マスターの榊原さんは米軍将校クラブにも勤務していた経験を持ちます。

榊原マスター大々先輩は、1932年京都生まれで今年86歳、バーテンダー歴は71年になられます。



1947年の15歳に進駐軍相手の琵琶湖ホテルのバーテンダーとして勤務し始め、その後は伏見海兵隊キャンプ、立川エアベース、大船PX本部将校クラブに引き抜かれたといいます。

大船PX本部将校クラブではマネージャーを務め150人くらいの部下がいたそうです。

当時、米軍将校から"Mike Patrick O'brien(マイク・パトリック・オブライエン)"とニックネームを授かり、通称マイクと呼ばれていたそうです。

1960年代は、アメリカでスミノフウォッカをベースにしたスクリュードライバーや夏にはジンからウォッカ・ベースへと変わっていったソルティー・ドッグが流行していた時代で将校クラブでもよく飲まれいたカクテルであったそうです。

1965年に大船PX本部が撤収する事になりその年の12月に鎌倉に自信のニックネームを冠したお店「マイクス・バー」をオープン。



とりあえず1960年代に流行していた「ジンライム」を飲みながら詳しくブルドッグのお話をお伺いすること致しました。


1966年の夏、当時日本でもジンベースとして飲まれていたソルティー・ドッグでしたが、榊原マスターが作り出すウォッカ・ベースのソルティー・ドッグは新しいスタイルでお店でもたちまち流行ったそうです。





"ブルドッグ"と名付けたのは1966年冬のこと。

冬を迎え夏の風物詩的なカクテルであったソルティー・ドッグは、お客様達からは冬には塩が似合わないと言われ塩無しソルティー・ドッグを出す事になったそうです。

当時、アメリカでは塩無しソルティー・ドッグを「グレイハウンド・ドッグ」と呼んでいたので、そのカクテル名を伝えたところ、聞きなれない犬の名を皆さん覚えてもらえず名前を改名する事に...

そこで日本でも馴染みのあった尻尾の短い犬の名「ブルドッグ」を塩無しソルティー・ドッグに名付けたところ、その名が浸透して全国的にもその様に呼ばれたと言います。


榊原マスターにより名付けられたブルドックを2杯目に注文。

バーバッグのウォッカを振り向かずに手を伸ばし掴み取り、小さめのロックグラスに半分注ぎ、また振り向かずにウォッカを棚に戻します。

現在使用のウオッカはウイルキンソン・ウオッカ50°


フレッシュ・グレープフルーツをウォッカと同量注ぎ完成。

ジュースは当時からフレッシュを使い続けているそうです。

感動してついついおかわりを3杯までしてしまいましたが、徐々にウォッカの配合が多くなり強くなって行く感じも嬉しかったです(^-^)


オーダーする飲み物が変わらない以上は、飲んでいたグラスに作って下さいます。

また黒板に書いているおつまみのローストビーフは、評判がとても良く、タイミングよく自分も食べる事が出来ました!


コンパクトに焼き上げられた和牛で、旨味のあるエンドカットが沢山食べれる様な感じで噂どおり絶品でした。

また榊原マスターのシグネチャー・カクテルには、ブルドッグの他に「湘南スリング」というオリジナルがあります。


チェリーヒーリング、レモンジュース、ソーダなどで作られます。


また友人を連れて行った日には、沢山のマジックを披露して下さいました(^-^)

時代に流されず、皆様に愛されている素敵なバーでした。


マイクス・バーのブルドッグを是非皆様にも知ってもらい飲んで頂きたいと願います。

また榊原(マイク)マスターに逢いに行きたいです^ ^


本日紹介の「Mike's Bar(マイクス・バー)」の住所・営業時間などは以下です。

住所   神奈川県鎌倉市小町2-11-11 かつら小路 1F
JR横須賀線「鎌倉」駅東口から徒歩5分くらいの小町商店街路地裏
tel   0467-24-9538
営業時間  19:00~24:30
定休日   木曜日(年末年始、臨時休業などあり)