Kama'aina
本日はハワイのオールドタイマー ドリンクと言われている「カマアイナ」をご紹介いたします。
20年以上前にTrader Vic'sで、このカクテルに出会いました。カマアイナとは "ハワイ在住者" のこと。
著名ないくつかのティキ カクテルには並ばないかも知れませんが、レジェンド級の「ゾンビ」、「マイタイ」や「ピニャコラーダ 」、「ブルーハワイ」のそれらが誕生する前からハワイで飲まれていた古いカクテルです。
ジン ベースのカマアイナは、禁酒時代の1920年代にホノルルで既に提供されていました。
当時のレシピは、現在のものと違い、ジン、パイナップルジュース、オルジェーシロップ、レモンジュースで作られ、これにラムを入れたレシピもあったようです。
別名「Princess Kaiulani(プリンセス カイウラニ)」とも呼ばれ、1950年頃には「Royal Hawaiian cocktail(ロイヤルハワイアン カクテル)」と名前が変更されました。
1920年代のカマアイナのレシピは、現在のロイヤルハワイアン カクテルではないかと思われます。
1970年代のハワイのカクテル本にはウイスキーベースのものもありましたが、少ない例です。
1972年発行の 「Trader Vic's Bartender's guide 」のカマアイナのレシピは以下です。
ジン1oz、トリプルセック1/2oz、ココロペス クリーム1oz、レモンジュース1/2oz、7up 60ml
作り方:7up以外をシェークもしくは、全ての材料とクラッシュドアイスと共に電動ミキサーでブレンドする。
ガーニッシュ:ミント、フルーツ
クラッシュドアイスを詰めたセラミックのココナッツ マグカップに注ぎ、ストローを添える。
ネットや他の新しいカクテル本では、ココロペス クリーム(Coco Lopez Cream)の部分は、代用でココナッツシロップやココナッツクリームとなっておりますが、本来はココロペス クリームを使用するようです。
このカマアイナのレシピが誕生もしくは変更されたのは、早くても1950年代半ばと考えられます。
なぜならロペスココナッツ クリームの創業は1954年だからです。
ココロペス クリームは、加糖ココナッツクリームで、広くピニャコラーダ の材料に使用されたことで一躍有名になりました。
その頃からカマアイナにもココロペス クリームが使用されるようになったかと思われます。