2025/10/05

戦後の下町カクテル「ホイス・ハイボール」のお話し

 本日は下町カクテル「ホイス・ハイボール」と呼ばれる通称「ホイス」のお話し。

焼酎ハイボールの素ホイスが誕生したのは1949年で、後藤商店の創業者である後藤武夫氏が開発したもの。

後藤商店の創業は1932年。

東京・飯倉で洋酒を扱う酒販店としてはじまり、1945年に芝公園に移転し清涼飲料水の製造が開始する。

1984年に白金に移転

後藤商店の清涼飲料開発商品の第一号は「梅乃甘精」で、実はホイスではなく、まだ戦争の傷跡残る1948年に後藤武夫 氏が開発している。

味の悪い焼酎を飲みやすくさせることを目的とした梅シロップです。

ホイスは芝公園時代の1949年に開発し販売開始となったそうです。

ホイスの素は、アルコール度数は0.2%で、分類上はノンアルコールでの清涼飲料水。

【ホイス・ハイボール(ホイス)】のレシピ

メーカー推奨の黄金比

焼酎  3(60ml)

ホイスの素 2(40ml)

炭酸水 5(100ml)

氷を入れたコリンズに材料を注ぎビルド。

現在、期間限定で後藤商店のガレージでホイス・ハイボールや梅乃甘精が楽しめる酒場「5+5(じゅう)」が営業しています。





ホイス製造所の真下でホイス・ハイボールと梅乃甘精が楽しめるなんて夢のようだ!と思い早速行ってまいりました。

ガレージのシャッターのホイスのロゴがカッコよかったです^ ^

5+5は、あと2年程営業する予定のようです。

興味ある方は是非行かれてみてください!



2025/10/01

日本生まれのカクテル 年表

● 1850年代 【Yanagikage(柳陰 / 本直し)】 

粕取り焼酎と本みりんを半々で割り井戸で冷やし夏に飲まれていたもの。京都では「柳陰」、江戸では「本直し」と呼んだ。

●1862年 【Arakichinda(アラキチンダ)】 

神奈川 作者不明。横浜開港見聞誌(1862年)に登場するアラキチンダ。時代背景からアラキはジュネヴァ、チンダはポートワインを指していると推測し、当時のマルチネスやマンハッタンのレシピは蒸溜酒の分量が少ないことからCocktail Bar Nemanjaではポートワイン2に対してジュネヴァ1をステアしてカクテルグラスに注いだものを提供している。



●1882年 【速成ブランデー】

明治15年にみかはや銘酒店の神谷傳兵衛 氏が、輸入した酒類を原料にブレンドしたボトルカクテル「速成ブランデー」を造る。当時流行していたコレラの予防に効果があると噂になり、人気となったと言われています。速成ブランデーは、神谷 氏が27歳の時に考案し電気ブランの原形となるカクテルとなります。

●1893年 【Denki Bran(電気ブラン)】

電気の供給会社「東京電灯会社」が設立された明治16年から神谷傳兵衛 氏が速成ブランデーのレシピを少しづつ改良し、1893年に「電気ブラン」を発売させる。レシピは、グレープ・スピリッツ、ジン、ヴェルモット、ワイン、キュラソーをブレンドしたボトルカクテル。



●1920年代前半 【Line Cocktail(ライン・コクテール)】 

東京 四谷カフェー・ラインの前田米吉 氏 作と推測。

●1924年 【Mt.Fuji(マウント・フジ)】

東京 帝国ホテルの山口正造 氏作。



●1931年 【Sunday Cocktail(サンデー・コクテール)】

1931年に開催された寿屋カクテル・コンテストの入選作品。作者は浜田晶吾 氏。




●1946年 【Kaikan Gin Fizz(會舘ジン・フィズ)】

東京會舘のチーフバーテンダー本多春吉 氏考案。1945年8月15日終戦。その年の12月に連合国軍最高司令官総司令部/GHQ の高級将校クラブとして接収された東京會舘は "American Club of Tokyo" と呼ばれ受託営業が始まりますが、12月は開設準備期間で休館しており、翌年1946年に「株式会社 東京會舘」と商号を変更し再出発。この年に會舘ジンフィズが誕生する。将校クラブとしては1952年まで重用され、その期間に東京會舘で最も飲まれていたカクテルでした。



●1949年 【Shibuya  Town(渋谷タウン)】

渋谷バー門の創業当時からのオリジナルで、初代オーナーの深澤憲二 氏作。


●1949年 【Tennessee Waltz(テネシー・ワルツ)】

昭和24年の雑誌「酒と音楽」でJBAの副会長であった長谷川幸保氏が発表したカクテル。

●1949年 【ホイス・ハイボール】

ホイスは後藤商店が芝公園時代の1949年に開発した下町カクテル。焼酎3:ホイスの素2:炭酸水5の割合で作る。




●1950年 【青い珊瑚礁】

1950年5月3日に開催された、JBA主催のオール・ジャパン・ドリンクス・コンクール1位の作品。作者は名古屋のバーテンダー鹿野彦司 氏。

●1955年 【Kiss of Fire (キッス・オブ・ファイヤー)】

JBA主催の第5回ジャパン・ドリンクス・コンクール1位の作品。作者は東京のバーテンダー 石岡賢二 氏。

●1956年 【Gin Lime(ジン・ライム)】

1956年に銀座でバーテンダーをしていた馬田浩二 氏作。




●1956年 【Sasameyuki(細雪)】

寿屋第1回ホーム・カクテル・コンクールでグランプリに輝いた作品。作者は森川佳典 氏。

●1958年 【Yukiguni(雪国)】

山形県酒田市の喫茶バー・ケルンの井山計一 氏作。1958年寿屋第3回ホーム・カクテル・コンクールのグランプリ作品。



●1966年 【ブルドッグ】

1966年冬に鎌倉のMike's Barの榊原直哉(通称マイク)氏がウォッカのグレープフルーツ割りに「ブルドッグ」と名付けた。




●1967年 【スカイダイビング】

1967年に開かれたANBA 主催のカクテル・コンペティションの優勝作品。作者は大阪の渡辺義之氏。



2025/09/22

ローズヨコハマのイエロー・レディー

 今週はネマニャの小庭で育てている薔薇「ローズヨコハマ」が咲きました。

おすすめカクテルは【ローズヨコハマのイエロー・レディー】です。




レシピはLONG GOOD ジン・ナチュール スリー、白浜クラシック・トリプルセック・フォルテッシモ、オレンジジュースです。ローズウォーターで香り付けをしてローズヨコハマを浮かべます。

是非お試しくださいませ!