2024/05/31

桜野茨のメアリーピックフォード

 おすすめカクテル【桜野茨のメアリーピックフォード】

ネマニャの小庭で栽培しているサクラノイバラが満開になったので、花弁を蒸留してローズウォーターを造りました。

レシピはホワイトラム、サクラノイバラの氣水、マラスキーノ、グレナデンシロップ、パイナップルジュースです。



メアリーピックフォードは、1920年代にキューバで考案されたと言われており、1928年にはBasil Woon氏の著書「When It’s Cocktail Time in Cuba」にレシピが掲載されています。



カクテルの名称は、カナダ出身のサイレント映画女優で名高いメアリー・ピックフォード氏に因んだもの。

考案者は、キューバのセビリアホテルのヘッドバーテンダーでイギリス人のFred Kaufman氏と言われています。

ダイキリをアレンジしたものであったようで、当時キューバではスローイングの技法でサーブもされていたようです。

今回のおすすめは、基本のレシピにサクラノイバラの香りを加えてフローラルなアレンジにしています。

今が旬のカクテルです。

是非お試し下さいませ!

2024/05/28

肥後グリーンのバチーダ・ジ・メロン

 Batido de melão

今週のおすすめカクテルは

【肥後グリーンのバチーダ・ジ・メロン】

熊本県の伊藤農園の高糖度18度のメロン「肥後グリーン」

伊藤農園さんのこだわりは、贅沢にも1本の木に1個のメロンしか栽培せず、すべての養分を1個に集中した、高糖度肉厚に仕上げたメロンです。

高糖度ですが、バランスよい味わいで、サッパリして美味しいです!




レシピはカシャーサ、熊本産のメロン 肥後グリーン、ハチミツ、クリームです。

是非お試し下さいませ!


2024/05/23

ビーツのスモークスタック・ライトニング

 今週のおすすめカクテルは【ビーツのスモークスタック・ライトニング】です。

スモークスタックライトニングは、2009年のテイルズ・オブ・ザ・カクテルのために考案されたカクテルで、メスカル、アイラウイスキー、アガベシロップ、ライムジュースのショートカクテルです。



今回のおすすめでは、このカクテルに神奈川産のビーツを加えたアレンジです。

レシピはメスカル、ビーツ、アガベシロップ、サワーミックス、アードベック・スペクタキュラー。グラスの縁はプラムソルトでリムしています。

是非お試し下さいませ!

2024/05/21

日本のバー誕生の地 横濱の話⑱ 横浜出身の伝説のバーテンダー浜田晶吾 氏

本日は横浜出身の伝説のバーテンダー浜田晶吾 氏のお話です。

1891年横浜生まれ。

1912年(大正元年)、21歳の時に横浜グランドホテルに入社。

1年後に上海で流行していたカクテル「ミリオンダラー 」がグランドホテルのバーでも提供が始まる。後にミリオンダラーが導入さるたこともインタビューでも語られる。

浜田 氏が見習いからバーテンダーに昇格するのは1915年のこと。

1922年11月1日には、財閥の出資により上流階級の社交場となる「東京會舘」が建てられ、浜田 氏は初代チーフバーテンダーとして招かれます。

その年の11月中旬に行われた結婚披露宴で「ミリオンダラー 」が縁起の良いカクテルとして採用され、浜田 氏の手によって提供される。当時はヴェルモットが入らないもので、現在も東京會舘でサーブされるミリオンダラー にはヴェルモットが入らずレモンジュースが加えられている。

1923年、関東大震災。

東京會舘本館は、消失や崩壊は免れましたが休館を余儀なくされました。

1924年、浜田 氏はホテル精養軒が経営する「カフェーライオン」に迎えられる。

カフェーライオンは、気軽に入れる雰囲気で、有名な俳優、小説家、画家をはじめ様々な方が集まり毎晩賑わいをみせる酒場だったといいます。

当時常連であった文藝春秋の当主 菊池寛 氏が「酒ならばコクテール、コクテールならミリオンダラー、雑誌ならば、わが文藝春秋」というキャッチコピーを読売新聞に掲載しており、当時のミリオンダラー の人気が窺える。

1929年、日本バーテンダー協会(JBA)設立

1931年は、寿屋カクテル コンテストにて「サンデー・コクテール」で入選。

サントリー・ウィスキー白札  2/3

ドライシェリー  1/3

カシスリキュール 1tsp

ステアして、カクテルグラスに注いだもの。



日本バーテンダー協会会長就任。

1952年、初代となるミスターバーテンダー受賞。

70代には日本バーテンダー協会顧問及び東京バーテンダースクール校長も務める。



写真上は1970年、79歳の浜田晶吾 氏。


2024/05/20

コープスリバイバー No.ネマニャ

 Corpse Reviver No.Nemanja

おすすめカクテル【コープスリバイバー・ナンバー・ネマニャ】

このカクテルは、Cocktail Bar Nemanja 10周年を記念して創作したものです。

メニューにはありませんが、密かにおすすめカクテルとして提供しておりました。



Corpse Reviverは「死者蘇生」という意味で、Pick-me-up drinkでいわゆる”迎え酒”になります。

カクテルに一本分フロートされるウンダーベルクでリバティー効果が期待といった感じです。

かつて媚薬として飲まれたキュンメル が入るのもよいのかも...

レシピは、バーボン、キュンメル 、レモンジュース、シュガーシロップ、卵白にウンダーベルクを浮かべたもの。

是非お試し下さいませ!


2024/05/18

本日は「World Whisky Day 2024」

 本日は「World Whisky Day」です。

2012年に創設され、毎年5月の第3土曜日がワールド・ウイスキー・デーにあたるそうです。




今夜は是非ウイスキーをお楽しみ下さい!

ウイスキー・ベースのカクテルをお試し頂けましたら嬉しいです。

今年のネマニャのウイスキー・ベース・カクテル・ベスト6は以下です。

Cocktail Bar Nemanja Top 6 Whisky Based Cocktails

1位 Old Fashioned

2位 My Tokyo

3位 Penicillin

4位 Corpse Reviver No.Nemanja

5位 New York Sour

6位 Sunday Cocktail

2024/05/16

シャルトリューズの日


 Crystal EV

Today is Chartreuse Day!

本日5月16日はシャルトリューズの日。




シャルトリューズを使ったカクテル紹介

【Crystal EV(クリスタル・イヴ)】

1992年、Bar Pigalle修業時代創作したカクテルです。

私のオリジナル・カクテル第一号です。

ジェームズ・ボンドのマティーニ(ヴェスパー)のオマージュで創作したマティーニです。リレブランをシャルトリューズ・エリキシル・ヴェジェタルに差し替えてよりドライにしたイメージ。


60ml  Tanqueray London Dry Gin

4drops  Elixir Vegetal de la Grande Chartreuse 


シェークしてカクテルグラスに注いだもの。

下の写真は、32年前にCrystal EVを作る私です。




Crystal EVご興味がある方は是非お試し下さいませ!

もう一つのおすすめカクテルは【アメリカン・ポーラ】

シャルトリューズ・ヴェール、カンパリ、トニックウォーター、最後にシャルトリューズ エリキシル ヴェジェタルを4ドロップ




シャルトリューズのブランドアンバサダーであるジャンフランコ・ポーラ氏が考案したカクテル。

「アメリカーノ」をアレンジしたものだそうです。

是非お試しくださいませ!

2024/05/13

本日は「カクテルの日」 おすすめカクテル「ニューサマーオレンジのモーニング・グローリー・フィズ」

 湯河原の「ニューサマーオレンジ」が入荷しております。

おすすめカクテルは【ニューサマーオレンジのモーニング・グローリー・フィズ】です。




モーニング・グローリー・フィズは、 1882 年にHarry Johnson 氏の著書「BARTENDER'S MANUAL 」で初めて紹介されたカクテルです。

モーニング・グローリーは「朝顔」を意味します。

Pick me up(迎え酒)的なドリンクで、いわゆるコープスリバイバー 系です。




1886年に人気のピークを迎えたました。

通常のレシピは、スコッチ・ウイスキー、アブサン、レモン・ジュース、ライム・ジュース、シュガー、卵白、ソーダ、タンプラーには氷無しです。



今回のおすすめは、コッツウォルズ・ウイスキー、ヨコハマ・アブサン・ホンキートンク、ニューサマーオレンジ、シュガー、アルブミナ、ソーダ でアレンジしております。

本日5月13日はカクテルの日です。

今夜は是非カクテルをお楽しみください!

2024/05/10

瓢柑のブラウン・ダービー

 神奈川県産の柑橘「瓢柑」が入荷しております。

文旦系の品種で自然交配。瓢箪の形にも似た柑橘になることから、その名が付けられたとされます。正式名は「弓削瓢柑(ゆげひょうかん)」と呼びます。

おすすめカクテルは【瓢柑のブラウン・ダービー】です。




ブラウン・ダービーは1933年、ハリウッドにあったVendôme Café(ヴァンドーム・カフェ)のバーテンダーが考案したもので、カクテル名は当時ハリウッドで人気だったレストラン「Brown Derby」にちなんだものとされています。

レシピは、バーボン1/2、グレープフルーツジュース1/4、ハニー1/4をシェークしたショートです。

似たカクテルが既に1920年代に登場しており、そのカクテルのアレンジではとも言われます。

その似たカクテルは「De Riguer(デ・リグール)」です。

1927年の Judge Jr.氏のカクテル本 「Here's How!」にも掲載されています。



レシピは、スコッチ・ウイスキー1/2、グレープフルーツジュース1/4、ハニー1/4をシェークしたショートです。

おそらくベースのスコッチをバーボンに変えたものに、ブラウン・ダービーと名付けたと考えられています。

今回のおすすめは、グレープフルーツの部分を瓢柑ジュースに変更したもので、ジュース多めのライトな仕上がりになります。

是非お試し下さいませ!


2024/05/08

新柑橘レモネードで作る「グランドパレスNo.2」

 希少な新柑橘「レモネード」が入荷しております。

ミカンの甘味を持つという、そのまま食べて美味しいレモンです。

おすすめカクテルはレモネードの【グランドパレスNo.2】です。




このカクテルは、ホテル・グランドパレス(2021年6月30日に閉館)のオリジナル・カクテルのひとつです。

ホテル・グランドパレスは、私の以前の勤務先でMain Bar Royal Bar配属(1996〜1999)でした。

グランドパレスNo.2は、1972年に当時の料飲部長の中村直太郎 氏(写真下)が考案したものです。



開業となった同年2月よりメニュー入りとなり49年間提供されてきたカクテルです。

レモンスカッシュに、グレナデンシロップをドロップし、ポートワインをフロートした当時では珍しいローアルコール・カクテルでした。

今回のおすすめでは、材料に使用するレモンを新柑橘「レモネード」に差し替えたバージョンでお作りいたします。

是非お試し下さいませ!

2024/05/05

カクテル「ラヴィアン・ローズ」

 おすすめカクテル【ラヴィアン・ローズ】です。

このカクテルは1930年代にカクテル本に登場しており、はじめはネーミングに LA はつかず「VIE EN ROSE(ヴィアン・ローズ)」のカクテル名知られていました。




レシピはジン1/3、キルシュワッサー1/3、ランポーン・アジアーゴ1/6、レモンジュース1/6



ランポーン・アジアーゴは、天然ラズベリーシロップでラズベリー・スプレッドの様なもの。

材料に使用していることから、早くても1925年以降の創作と推測しています。

後にラズベリーシロップからグレナデンシロップへと代用され広く作られるカクテルとなりましたが、同名で違うレシピも多数登場しています。

2024/05/01

Monokel Harzer Premium Dry Gin ファーストバッチ

 Monokel Harzer Premium Dry Gin

ドイツのハマーシュミーデ蒸留所が満を持して発売したクラフト・ジン。こちらは200本製造されたファーストバッチ。




写真二枚目は裏ラベル。

ベーススピリッツは小麦で8回蒸溜。

ボタニカルは、ジュニパー、オレンジをはじめとした柑橘類、スターアニス、コリアンダーなどを使用したクラシックスタイルなジンです。