2018/08/17

カクテル「レッドアイ」の発祥を追求

ここ一年くらい「レッドアイ」というカクテルが横浜で誕生していないか調査しております。

荒川区発祥説もある様ですが、荒川区ふるさと文化館をはじめとする何ヶ所かで問い合わせをさせていただきましたが、詳しいお話を知る方々はおらず、荒川区のレッドアイ情報はまったく掴めていません。

レッドアイは、ビールとトマトジュースを半々で割ったカクテルで、海外でも日本でよく飲まれているという認識が高いカクテルです。


日本でも70年代にはよく飲まれていた様子。

この頃の横須賀では、ブラッディメアリーのウォッカの代わりにビールにした「Poolman Bloody Mary」が飲まれていた事を記したメモ(横須賀の米軍基地のバーで働く塚元 氏協力)もある。


銀座では小説家の吉行淳之介 氏が「月経ビール」と名付けたカクテルで飲んでいたとか。

また横浜にあった進駐軍の下士官用クラブ「ゼブラクラブ」でレッドアイが飲まれ始めたのではという説も聞く。



1982年には福西英三 様のカクテル本にレシピが日本初登場している。


このカクテルは映画カクテルで登場した事でも知られます。
生卵を落として飲まれるシーンが有名で、当時日本で流行していたレッドアイに影響を受けて1984年の原作に盛り込まれ、1988年の映画化で更に一躍有名となりました。


この時代のアメリカでは、このカクテルを「トムボーイ」や「レッドビア」の名称で飲まれていたのではと推測しておりますが、アメリカでも1950年代にレッドアイと呼ばれるカクテルが存在していたと証言する方もいらっしゃいました。

それは確かなものでありました。

1953年7月23日にカルフォルニアのLong Beach Independentがレッドアイというカクテルがカナダで飲まれている記事を取り上げています。



また更には1946年1月4日のShamokin News- Dispatchにビールのトマトジュース割りのレシピが登場しております。


ビールとトマトジュースを混ぜた飲み物を掘り下げると1940年代にメキシコで流行しはじめた「ミチェラータ」というカクテルに辿りつくのかも知れません。

レッドアイと名付けたのはカナダなのだろうか?アメリカか?日本か?未だ謎が深まりますが、現段階ではアメリカで流行していたものが日本に広がったのではと想像致します。

しかし別名も沢山ありビールとトマトジュースを割った話しは尽きなそうで、レッドアイがいつからという線引きは難しいです(^^;;