先日、お客様との会話の中で、吉川晃司さんの名曲「LA VIE EN ROSE」の歌詞に登場する"エメラルドのカクテル"は何カクテルなんでしょうね?と話題にしておりました。
1984年9月にリースされた曲で、同名のアルバム「LA VIE EN ROSE」が10月に発売されており、アルバムにはエメラルドのカクテルが写る。
緑色のカクテルは沢山ありますが、1980年代に日本で流行していたショートのカクテルですと、「青い珊瑚礁」、「アラウンド・ザ・ワールド」、「カルーソー」あたりですが、LA VIE EN ROSEの歌詞の中で「エメラルドのカクテルに消える光のあわ」と歌われていることからシェークによる気泡が表現されています。またアルバムの写真からデコレーションは無し。カルーソーはステアで作成するもので、青い珊瑚礁はガーニッシュがあります。
歌詞からみるシェーク、アルバムの写真からみるガーニッシュ無しのショートであれば、アラウンド・ザ・ワールドであったのではと推測します。
アラウンド・ザ・ワールドが誕生した時代にミント・チェリーは販売されておらず、発祥とされるアメリカには緑色のチェリーがそもそも無かったと思われます。
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アラウンド・ザ・ワールドはいつ誕生したカクテルなのか?
それは、アメリカの飛行機が世界一周したことで記念して行われた大会で登場したカクテルとのこと。
1924年、アメリカ陸軍航空部が4万4342キロを175日かけ、初の航空機による世界一周を達成。アメリカの飛行機が世界一周したことは話題となり,その年に成功を記念してカクテル・コンペティションが開催され、優勝作品が「Around The World」であったといわれています。
この時代ですとアメリカは禁酒時代。
大会の開催場所は特定出来ておりませんが、アメリカではなく、禁酒法から逃れてきたアメリカ人バーテンダー達が聖地にしていたパリやロンドンなどヨーロッパのどこか、もしくはキューバ?で開催された可能性も考えられます。とくにパリでは非公式にカクテル・コンペティションがいくつか行われていた頃。
アラウンド・ザ・ワールドに、フランスのミント・リキュール「GET 27」が使用されていたとしたら、パリでの大会だったからなのかな?とも想像します。
一説によると1947年のパンアメリカン航空が世界一周の運航を開始した際に開催されたカクテル・コンペティションで登場した作品ともいわれておりますが、それは違うと思われます。
何故ならば1932年発行のカクテル本「Sloppy Joe’s Cocktails Manual 」に登場しているからです。
やはりアメリカ禁酒時代に誕生しているのだろうか?
上は翌年発行の同書で、パイナップル・ジュースの量が2倍に増えています。
どうやらキューバの Sloppy Joe's Bar Havana (ハバナのズルエタ通りとアニマス通りの角)の名物カクテルの一つであったようです。
キューバ発祥のカクテルの可能性もありますね。







