台湾・台南のBAR TCRCに勤務するアリァオさんは、世界最大のフレア・リーグ「SKYY VODKA GLOBAL FLAIR CHALLENGE 2010」では準優勝、2011年には世界大会オープン戦「LUXY WORLD FLAIR CARNIVAL」で優勝、WFA認定1級世界大会「BARSTYLEZ WORLD FLAIR BARTENDING CHAMPIONSHIP THE BIG MATCH 2014」ではベスト・アジア・フレア・バーテンダー受賞、国内外で多数の優勝経験を持ちます。
世界で活躍するトップ・フレア・バーテンダーの一人です。
お話を伺ってみました。
北條:「フレア・バーテンダー歴は、何年になられますか?」
YI-CHE LIAO:「16歳からはじめて、8年になります。」
北條:「フレアを始められたきっかけを教えて下さい。」
YI-CHE LIAO:「台湾の高校にはフレア・クラブが沢山あります。私の高校にもあり、先輩のフレアを観て感動し、はじめました。」
北條:「フレアをしていて良かったお話はありますでしょうか?」
YI-CHE LIAO:「高校は観光専門学校的なものでした。学生時代はフレア漬けで、ドリンク作りより、フレアのテクニックに興味を持ち、毎日18時から22時まで練習してました。
フレアをはじめる前はとてもシャイでした。フレアでステージに立つ機会が増え、自分が
表現出来る様になり、自信が付きました。」
北條:「フレアでの失敗談はありますでしょうか?」
YI-CHE LIAO:「失敗談と言いますか、4年前にフレアの師匠が他界しました。酔った客のケンカを止めに行って亡くなってしまいました。それ以降、自分は強くなろうと決意しました。」
北條:「好きなフレアバーテンダーや尊敬するフレアバーテンダーはいらっしゃいますか?」
YI-CHE LIAO:「日本の金城(MITSU)さんを尊敬しています。ビジネスや、フレア・コンペティターとしての心がけ、ショーに関しても新しい演出を取り入れていて、とても刺激をもらいます。」
北條:「BARでのフレアの取り入れ方を、どのの様に考えますか?」
YI-CHE LIAO:「ヨーロッパのフレア・バーテンダーは、フレア技術に熱中したメイキングになっているのではと少し思います。フレア・バーテンダーは、バーテンダーであるべきと考えますので、しっかりとしたカクテル・メイキングとフレアをバランスよく取り入なければいけないと考えます。こちらのCocktail Bar Nemanjaさんでは、ワーキング・フレアを取り入れつつクラシック・スタイルからミクソロジー・スタイルまでしっかり作成されていらっしゃいます。また世の中で販売しているものだけに頼らず、北條さんが自ら新しい発想でツールを作り出す姿勢などにも驚かされて、考えが変わりました。」
YI-CHE LIAO:「台湾のフレア・バーテンダーの多くもそうですが、ビデオやYouTubeを参考にコピーするのではなく、自分のオリジナル技やルーティーンを作って欲しいと思います。ヨーロッパのコンペティターは、パワフルでクリエイティブで、強い個性と大胆さが大会でも求められます。アジアでは細かなフレア技術やエンターテイメント性なども評価されます。」
北條:「今後の目標を教えて下さい。」
YI-CHE LIAO:「今は大学院に行っています。卒業後は1年兵役につきます。その後、希望としては暫く海外に出てバーテンダーとしての技術を磨きたいです。帰国したら台湾に戻り、フレア・バーをオープンしたいです。台湾のフレア・バーテンダーはとても若いです。学校にいる間は、フレアを頑張っていますが、卒業すると辞めてしまいます。台湾では長くフレアを続けている人は一握りです。今の学生が卒業してからもフレアを続けて欲しいです。フレア・バーをオープンしたい理由ですが、フレア・バーテンダーが働ける受け口として、一石を投じる事になると考えるからです。」
北條:「貴重なお話ありがとうございました。」
アリァオさんがどの様なフレア・バーテンダーになっていくのか楽しみですね。私も台湾のバーにフレアの文化を残して欲しいと願います。フレアが楽しめるバーが増えると良いですね。またお会い出来る事を楽しみにしております。